お金を貯めてから買う、という流れの崩壊
欲しいものがあると
余裕をもって買えるだけの金額を貯金をして買う、というのが正しいですよね。
あわよくば、
いざ欲しいものができた時や、いざ予定外の臨時出費ができたときのためにお金を貯めておく、というのは平成時代の大常識でした。
(だから不景気だったんだよ)
底をつきて変わったキャッシュフロー
しかし、起業準備をとアルバイト生活を長くしているうちに、
ある程度貯めていたはずの貯金が予想外の事情で底をつきてしまったわたしは
そこからガラッとお金の使い方を変えざるを得ませんでした。
毎月、ギリギリの収支でやりくりし、
月末のカードの請求額とバイト代の振込がプラスになるかどうか、ヒヤヒヤ。
足りたら足りたで、お財布には食料が買えるだけの現金が入っているか目を光らせる。
そんなギリギリ生活が続きました。
使うお金が増えて、絶体絶命に
しかし、フリーターになったのは目的があってこそ。
ちまたでは0円で起業できるともいわれますが、
どこかである程度は起業のための初期投資や勉強をしなければ、
一向にサービスは作れませんし、人脈も世界もマーケットも拡大しませんから
自己投資にもお金がかかります。
お金がかかる、というより
そこをケチると未来が縮小することは間違いないなと思ったので、言い訳がましいですが使わざるを得ませんでした。
起業塾や遠方出張、サーバー代やデザインソフトなどの維持費、
身なりを整えるための服飾費などなど。
収入に反比例する物欲と欠乏感
しかも、不思議なことに
お金がない時こそ、欠乏感から物欲がMAXになるのですよねぇ…
正社員で働いていた時は、ブランド物を買う同僚を見ては、もったいないお金の使い方するなぁなんて思っていたけれど
(身に着ける機会がありませんでしたしね)
不思議なことに、脱サラしてからたった2ヶ月で、数万円するバッグを3つも買っていました。当時、失業保険受給して生活していたのに。
それでもケチだったので10万円以上するハイブランドは買えませんでしたが。
アンバランスなキャッシュフロー
そんなアンバランスなキャッシュフローと物欲の中で、何度も借金を考えました。
危機感を感じるがまま不安から、
生活保護や自己破産などのワードも、何度も検索しました。
いざとなったら、道端の雑草って食べられるのかな、カロリーになるかな。
薄皮一枚はいでお金になるならそうしたいくらいなんだけどなぁ…
そんな絶望的なメンタルにも陥っていました。
ところが、不思議と今まで借金ひとつせず、何とかなっているのです。
前置きすると、わたしは借金は悪だとは思っていませんし
必要なものを買うための前資金としてお金を借りるのは、むしろとても計画的で素晴らしいことだと思っています。
が、当時の自分は、目の前の生活費を何とかしたい一心で、返せる保証もない。
そんなきれいな借金ができる状態ではありませんでした。
身も蓋もない話で情けないですが、私の場合
健在の親がそっと仕送りしてくれるお金に何度も救われたのですが
今回話したいのは「家族の絆」とかではなくて
「使ったら入ってくる」という、従来とは全く逆のキャッシュフローに気が付いた話です。
使ったら利息がもらえる
最近、楽天カードを作ってみたのですが
ポイントが面白いくらいに貯まるので、ハマって大きな買物を続けてしまっていました。
支払いやばいな…と思っていたのですが
しばらくして気が付いたのが
現金がほとんど減っていないこと。
そう。
買い物をしたポイントでこまごました生活費が賄えていたのです。
ポイントによる複利生活
しかも、貯まったポイントで買い物をすると
またポイントが貯まる。
ポイント払いの場合はポイントがつかないものも多いですが
それでも、以前の買い物で得たポイントで、商品やサービスが手に入っている。
つまり、買い物が次の買い物を生み出している。
これって銀行預金で言う「複利」と同じじゃないかと思ったのです。
利率は破格
しかも、一般的なカードのポイント還元率は0.5~2%程度。
自社の提携店で買い物をした場合は、10%なんてものもありますよね。
これって、今の銀行預金では考えられない利率じゃないですか?
お金がないから先に買い物をする生活にシフト(せざるを得なくなって)して
毎回ヒヤヒヤするので個人的にはやはりあまりやりたくないのですが
意外とお金を貯めてから買うよりも、こちらのほうが今の時代にマッチしているのかな、とも思ったのです。
「使う」という形の新しい貯金
もちろん収支で言えばマイナス、支出ですが
お金を使うと、ポイントが貯まります。
それが大きな金額だと、ちょっとした買い物ができるくらい、
相応のポイントにもなる。
そのポイントを、また何かを買うための足しにする。
あるいは、貯まったポイントで買えた品物の料金だけ、現金の節約というか貯金ができたことにもなる。
つまり、ちょっと語弊はあるかもしれませんが
ポイント貯金というか。
使って回す、は令和主流のお金の流れ方になるかも
これ、暴論だと自分でも思うのですが、
ネットで見ていると、意外とわたしと同じようなキャッシュフローの人って少なくないようで
特に、20~30代の若い起業家さんでは、私と同じように「出すから始める自転車操業」をしている人、けっこう見かけるのです。
しかも、面白いのが
そういう生活やお財布事情を赤裸々に綴ってくれている起業家さんのブログを読んでいると
ほぼ確実に、出すとそれ以上のものが入ってきているのです。
やっていることのスケールがどんどん大きくなっているのが
ブログを読んでいてもわかるくらい。
「先行投資」とはよく言いますが、実は自分も同じような経験があって
高い服を思い切って買った翌日に、お仕事の受注を数件いただいたり
思い切って遠方に旅行した直後に、転職したりと
不思議と、大きな出費の後には決まって転機や臨時収入が訪れるのです。
理屈では説明しきれない何かがありそうですよね。
その出費は、自分の身になっているか
こうやって書くと
「ワクワクすることに使ったけど何も起こりませんでした」って人もいますよねきっと。
言葉で説明するのは難しいのですが、
その出費は、自分の身になっているかどうかだと思っていて
それがストレス発散の趣味娯楽なのであれば、残念ながらあまり意味はないのかなと思います。
わたしの場合、一見浪費のような服を買ってお仕事が入ったのも不思議だったのだけど(オンラインでお仕事をいただいているので、着ている服は関係ないはず)、
その服を買ったときに思ったのが
「一点物のデザインをそれなりのお値段(数万円)で提供している人が
ケチって大量生産の服しか買えないって、どうなの」ってふと思ったこと。
これがきっとケーキ食べ放題に行った、とかだったらきっと
なにも変わらなかったでしょう。
使って循環させる、を望まれている現代
少し話は逸れましたが、
ケチると未来が縮小する
思い切って使うと、日本経済からお礼が還ってくるかもしれない
出すとそれ以上の出来事が返ってくるかも?!
という、不思議なお話でした。
お金を使うことを国から望まれている現代
国も、お金を経済に回してくれる人に「お礼」を返す策を色々考えてくれているのでしょう。
それはこれからも当分変わらない流れなのではと思っています。
なんかスピリチュアルみたいな、ただの偶然のような自分を正当化したような話になってしまったので、もうちょっと再現性をもって根拠づけた話ができるようになったらいいなぁ。
それにしても、
経済を潤している消費や、
知恵を絞って価値を生み出した所得から税金を取るのではなくて
そろそろ「もしものため」のタンス預金に課税してほしいなぁと、わたしは常々思うのでした。