身内に会社経営者がいたり、
法人営業やコンサルなど、自営業や社長さんとお付き合いがない限り
いわゆる商売感覚ってわかりませんよね。
わたしも親が公務員、兄弟が大企業勤務と
経営者が身近におらず、お商売とは縁遠いところで育ちましたし
まさか自分が自営業を始めるなんて思ってもいませんでした。
サラリーマン家系の人はどこで商売を学ぶか
わたしのように、公務員やサラリーマン家系の人って
まわりに経営者の人がまったくといっていない場合も少なくないはず。
そこで、全く未知の「商売」を学ぼうとすると
起業塾などで人に教わったほうがいいのかな?と思いつつも
そもそも自分には何が不足しているかすらわからないから
どんな人から習ったらいいのか見当もつかない…ということってありますよね。
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グループ受講型の起業塾にいくつか参加し、
個別のコンサルも受講したわたしの意見では
結論から言うと、必ずしも起業塾に行くは必要ありません。
ただし、何もメリットがないから行く必要がない!というのではなく
参加したらしたでメリットはもちろんあります◎
以下にわたしが参加して感じたメリット・デメリットを共有しますので
なにか自分にメリットがありそう、と感じたら参加してみるのももちろんアリです。
過去に参加した起業塾・コンサル
わたしが参加したことのあるのは
- 地方自治体主催の起業塾(対面講義)
- 著書のある実業家の方が個人主催する起業塾(対面講義)
- 個人の起業家さんが募集する個人コンサル(オンライン)
- 起業家や起業家志望の人の交流イベント・セミナー
などです。
4つ目のイベントやセミナーは参加型ではなくてお客さんとして黙って座っているものがほとんどなので、
以下の体験談は上の3つ、特に対面講義の2つの起業塾を想定してお話をします。
メリットもデメリットも書きますので
具体的な団体名などは伏せさせていただきます。
起業塾は起業を学ぶ場所ではなかった
元ガリ勉(死語?)、人に使われて働いてきた指示待ち人間のわたしは、
起業塾のメリットって、起業のいろはを体系だって学べることだと思って参加しました。
開業届の出し方とか、法的に必要なこととか、
税金のこととか、利益率のこととか…(堅い)
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自治体主催の起業塾では、税理士さんが登壇して下さって
税金のお話や「これは経費になる?」みたいなお話もありましたが
それでも、学校のように起業の段取りを手取り足取り教えてくれるという場ではありませんでした。
これを期待している時点でガチガチの指示待ちサラリーマン思考ですよね…
実際に行ってみて感じた
起業塾のメリットとデメリット
それでは、どんな良いことがあったかというと
- 起業家や起業をしたい人とリアルに会えた
- 有名な人に自分のことを覚えてもらえた
- マーケットで売る前にモニターさんになってもらえた
デメリットを挙げると
- お金と時間がかかった
- 仲間だからという言いがかりで馴れ合いを求められた
- 内容がちょっと古かった
- アドバイスが一般的であんまり役に立たなかった
起業塾に行って良かった4つのメリット
起業家や起業をしたい人とリアルに会えた
わたしが起業したいと思ったのは20代後半で
その時、周りにそんなことを考えて行動している人はおらず
「独立したい」とは人に言えませんでした。
起業塾に行くと、起業したい人ばかりですから
日常では少数派だったけれど同士がいるとわかり、安心しますし
自分の知らないところで頑張っている人がいるのは焦りや刺激にもなります。
起業したいと思い立った根底のきっかけが似ていたりすると
読んでいる本なども似ていたり。
有名な人に自分のことを覚えてもらえた
わたしは自分が読んでよかった本の著者のセミナーなどに時々行くのですが
本の著者が目の前でしゃべっているというのは感動もの。
わたしは聴覚優位なのですが、文字のみの本とはまた違ったものを肌身で得ることができます。
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そして、少人数制の起業塾やコンサルであれば
数十人の「その他大勢」のお客さんとしてではなく
個として名前と顔を認識して覚えてもらえます。
起業塾が終了してからも、講師の先生が登壇されるセミナーに参加したりしたのですが
講演が終わってからこっそりご挨拶させていただけたりすると、
ちょっと優越感のようなものを感じたりもしました(笑)
というのはただの自己満足ですが、
大人数の講演とは違って距離が近い分、雑談なども出来たりと
著名人のライフスタイルや考え方、所作をより近い位置から知ることができて
言語化しにくい収穫は確かにあります。
権威のある人から拡散・紹介してもらえる
わたしは受講当時あまり実績を出せていなかったので
せっかくの人脈を活用しきれませんでしたが
人脈と権威のある著名人にSNSで実績として拡散してもらったりつないでもらえるというメリットも大きいです。
マーケットで売る前にモニターさんになってもらえた
わたしはこれが最大の利点だったと思っています。
特に、既にできたものを扱っていて
(営業などではない)「売る」経験のないサラリーマン出身の方だと
「人に売る」って、心理的にすごく抵抗があるのではないでしょうか。
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自分の商品やサービスに値段なんてつけて良いものか
それで人からお金をいただいて良いのだろうか…と。
わたしも一抹の後ろめたさがありました。
その感覚があってこそ、お金を戴く有難みも感じられるのでしょうが、
この抵抗感を越えられないがために無料やワンコインで提供してしまうと
なかなかそこから抜け出せなくなってしまいます。
仲間にデザイナーにしてもらった
わたしはそういう「お友達価格」や値引きはいやだったので
どんなサービスにせよ、仲間内に義理で提供するつもりはなかったのですが
なんと、サービスを打ち出し手すらいない時期から
起業塾仲間のほうから「デザインを作ってほしい」というご依頼をいただきました。
勇気を出してモニター価格(と言ってもココ●ラなどよりも高水準の価格)で塾内で募集をしたところ、
有償でご依頼を下さった方がいました。
お客さん以上友達未満の距離感
こんな表現をすると、仲間を利用しているような誤解も生みかねませんし
言葉が適切かどうかわかりませんが
起業塾は小規模なテストマーケットだと思っています。
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また、起業塾仲間は
友達とマーケット(見込み客)のどちらの要素も少しずつ持っています。
起業塾は小規模マーケット
市場に出す前に、自分の商品やサービスの印象や反応を見ることができるし
実際にモニターになっていただけた場合は感想も教えてくれたり。
一人でゼロから始めていたら、
この0→1って物理的にも心理的にもなかなか越えられなかったと思うし
制作進行の流れで改善すべき点なども実際にやってみて思うことがあったので
本当に感謝しています。
融資や法人化の際にメリットがあることも
わたしは法人化や融資はしませんでしたが
地方自治体主催のものは、受講修了者は法人化や融資の際に優遇されるというメリットもありました。
デメリット
お金と時間がかかった
ぶっちゃけ、演者や回によって大きく当たりはずれがありました。
今思えば、移動時間を考えるとTwitterとかブログで情報収集していたほうが
時間効率が良かったと思います。
仲間だからという言いがかりで馴れ合いを求められた
起業を目指しているのであれば
開業準備や勉強、発信と、やることはたくさんあるはずで、忙しいです。
コミュニケーションを取ることの大切さは否定しませんが
友達を作りに行っているわけではありません。
クラスメイトじゃないんだから…と思うような、
必要以上に食事や飲みにやたらと誘ってくる人が一人はいます。
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書きにくいですが、下心のありそうなナンパまがいの人もけっこういます…
もっと書きにくいですが、わたしも良いなと思った人を追いかけたことがあります…ほんと申し訳ない。
わたしはお金も時間もない貧乏暇なし状態だったので
雑談と飲み代にお金と時間を呑気に使っている人が信じられませんでした。
あくまでわたしの考えなので、楽しければ良いという人ももちろんいるでしょうが
「仲間なんだから、この機会にみんなで仲良くしようよ!」をあんまり押し付けるのはナンセンス。
ホームページを作りたいと声を掛けてくれた起業塾仲間が居たので
見積とラフを作って商談の約束をしたのですが
自分だけハブられたと勘違いした別の人が商談の席に割って入ってきて
商談をぶち壊されたこともあったり…
あるいは、サシ飲みに誘われたので仕事の依頼か相談かな?と思ったら
ただのおしゃべり飲みだったり。
その中でも、本当に気が合って仲良くなることももちろんありますけれどね。
つながり主義か、人脈厳選型か
わたしの感覚では起業家って
- 人類みな友達!人とのつながり至上主義
- 不必要な人とは極力関わりたくない人脈ミニマリスト
に大きく分かれると思っていて、
前者はソーシャルビジネスなどのいわゆる狭義の起業家、
後者はフリーランス志向の方が多い気がしています。
自分は言うまでもなく後者なのですが
起業塾に参加する時は主催者や参加者の空気感がどちらの傾向があるか
目的がどこにあるか知っておくのはかなり重要で、
ここを間違えるとかなり苦痛です。
まぁ、こういった場に参加する以上は人とのつながりを楽しみたいところですが
そこばかりが目的ではない人もいるということで。
内容がちょっと古かった
いずれの起業塾にも言えることだったのですが
その演者が当時成功したパターンを教えているような、
数年古いなという内容でした。
おそらくこれはパンフレットやメルマガという
わたしの情報の探し方に偏りがあったことが原因です。
アドバイスが一般的であんまり役に立たなかった
結局は自分がどうしたいかなのかなと思いました。
よく、「伸びる人は素直」「成功者の真似をすればいい」と言いますが…
それも結局、自分の言うことを逆らわずに聴いてくれる人が扱いやすいという
精神論のような気がしています。
成功者は成功者でも、人によって言うことは全く変わりますし
結局、どこから情報を取るか、誰の言うことを信じるかという意味も含めて自分次第なのかなと。
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会社勤めと同じで
自分に合わないやり方を選べば、一時的にうまくいったとしても
どこかで詰まるのではないかな思います。
わたしみたいな素直じゃないひねくれ者は稼げないとか成功しないとか言いたい方は
ご自由に言って下さってかまいません。
情報鮮度はネットの個人発信
権威のある人から学びたいなら本や起業塾
情報の鮮度的にも、トレンド的にも
WEBで商売をしていくのであればオンラインのコンテンツがおすすめ。
個人で発信しているものであれば、編集や校正などの工程が少ない分
発想→リリースのタイムラグも少なく鮮度も高い。
最近は、実績を出している方がオンラインサロンを持つことも増えましたが
そちらは時間的にも金銭的にもコストが低くて良いなと思います。
月額会員制などのサブスクリプション型モデルのものも多いので
万が一「はずれ」だと思っても、すぐに退会すれば
何万円もドブに捨てるようなことも、義理で残りの講義に出席して時間を捨てるようなこともありません。
それが敷居が高いならば有料noteだったり
完全に一人で学びたいならダウンロード型の情報商材だったり。
子供時代の勉強にも、通信講座や本、塾通い、家庭教師など
色々な手段があったように
正解って別にないのかなと思っています。
一番最初に書いた、体系立って独立開業の法的な手続きが知りたいのであれば
まとめられた本を買うのが私的にはおすすめです。
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わたしはこの本↑を買って青色申告の手続きなどを知りましたが
ご自身の業種などに合った本を選んでみて下さいね。
(ちなみにどの業種でも汎用性がある内容でわかりやすかったです)
まとめ:起業塾に行って良かったか
今の自分が過去の自分にアドバイスするのであれば
オンラインコンテンツと迷うところですが
それでも起業塾に行ったことはプラスになったし、良かったと思っています。
情報の取り方が下手なわたしは
人から情報や考え方をインストールしたことで、
自力で手の届かない範囲まで収穫が得られましたし
1対1で起業経験者や起業志望の人と話せる機会は、自分には絶対にどこかで必要だったと思います。
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オンラインコンテンツではない起業塾のよさは
「しゃべり」と「リアル」から学べること。
必ずしも行かなければいけないものでもありませんが
起業塾はやめとけ!とは決して思いませんので
ご自身に合う学びの形を選んでみて下さいね。