公開日: 2021/05/08  最終更新日: 2021/07/30

※前置きしておくと、この記事は
物議を醸すコロナワクチンに対するアクセス獲得目的でもなく、
行政や医療体制に対する提言でもなく、誰かの行動を扇動する意図もなく
ただの一医療従事者としての個人の所感です。

期待も大きいが、賛否も大きくわかれる
コロナワクチン

賛否が分かれているコロナワクチン。

ワクチンが開発された時の盛り上がりようはすごかったですが
実際に導入されてみると、約半数の医療従事者が接種を拒否しているとか
打つとか打たないとか、色々な情報が錯綜していますよね。

コロナワクチン接種のお知らせが届いた

わたしは昨年から医療従事者に復帰して働いているので
わたしの元にも、いよいよコロナワクチンの優先接種のお知らせが届きました。

今必要なことと向き合った結果、医療職に戻ることにしました~何度でもゼロに戻る覚悟~

というか、2月頃にお知らせが来て以来、音沙汰がなく
「いつになったら接種できるんだろうね」なんて話していたのですが
ようやく具体的な接種日時や会場、予診票などが揃ってきたようです。

ほんと、行政の方は、前代未聞の大量の飛び込み仕事で大変でしょう。
1日2時間くらい雑務のバイトさせてほしい。
待っているだけで体制を整えて下さる方がいることに感謝ですね。

接種希望者リストに名前を書いた

まだ変異型がそんなに話題になってはいなかった
2月頃に一度、勤務先のクリニックに
コロナワクチン接種対象者を把握するためのリストが届きました。

接種を希望する人は、人数把握のために
一覧表に名前を記入して返送するというものです。

クリニックの従業員の方(医療従事者と事務さん)は
わたしよりも上の世代の方がほとんど(=重症化リスクが比較的高い)ということもあってか、
おそらくほとんどのスタッフさんが名前を記入しているようでした。

そのリストはあくまで正式な申込書ではないし、
自分だけ名前を書かないのもなぁ、
医療従事者として現場に立つのに、ワクチン打たないのもなぁと思って
とりあえず的に名前を書いてお返ししました。

コロナワクチン、打ちたい?打ちたくない?

「モンドさんも打つんだね。」と言われましたが、
接種するかどうかは、接種を待つ間もとても迷っていました。

コロナ感染と副反応、どちらが怖いか

コロナにかかることよりも、予期せぬ副反応もこわい。

たまたまかもしれませんが、残念ながら亡くなられたと報道される方は、
脳出血や大動脈解離などの血管疾患が目立つので
確率がたとえわずかでも、頭痛持ちのわたしはちょっと怖かったのです。

それに、ぶっちゃけわたしは30代なので、仮にコロナに感染したとしても
重症化したり死亡するリスクは1%にも満たない。

予防・重症化対策など
大前提として自衛が第一

それなら、なるべくウィルスに暴露されないようにしたり、
万が一感染しても、早期に回復できるように
日頃から体の抵抗力を高めて自衛しておこう、という考えで生活しています。

家に帰ってきたら手洗いうがいと、免疫力アップのために大量のビタミン。
もし万が一重症化したら、時の運と思って諦めよう、くらいに思っていました。

生命の絶対の安心なんて求めちゃいけない

わたしはここ5年くらい、定職に就かず収入も不安定で
来月の暮らしが保証されない生活を続けているので
コロナがあってもなくても、自分の生活に安定の保証がないものというのは変わっていません。

出したら入る、の変化形。~極限まで追い詰められて出会ったものたち~

「100%絶対に生命が保証される方法」なんて
探してもきりがないし、不毛だと思うので
「来月安心して生きられること」よりも、「未来を良くすること」を見ています。

ということで、
身の安全を保障するためにワクチンを打つメリットをさほど感じておらず
それよりも副反応のリスクがこわいので
ワクチン接種を断ろうか(でも断りにくいな…と)、ずっと悩んでいました。

度重なる外出自粛生活
もうやってらんない

その一方で、度重なる外出自粛生活

最初は引きこもりの時代が来た!と思って良かったのですが…

テイクアウトを食べながら、コロナショックによるお金の使い方を考えた~わたしは「使います」~

ずっと家にしかいられず、物理的に行動範囲が狭い家の中で
パソコンやスマホを見るしかできない生活は、明らかに体に良くない。

わたしは元々、対面で人と関わりたくなくて
リモートワークしたくて探していたので、損失は少ないですが
(結局辞めましたが)
そんな、元々引きこもりの内向的人間ですら、
こんな状態が2年目に差し掛かると、窮屈感は半端ない。

飲みにも行けないし、
なんなら勤務先にも働きに行けない。
(医療従事者復帰する前は、バーでアルバイトをしていたが、今は1年以上出勤自粛中)

先日、ようやくバーの仕事に復帰できるかと思ったら
また市からの飲食店営業自粛で、復帰の話が白紙になってしまいました。

人生の旬を
自粛で刈り取られていく若者たち

マクロで見ると「感染を抑えるための自粛」でしょうが
個人にとっての1年、2年って、その人の人生単位では二度と戻ってこない時間です。
今特に「悪者」扱いされてしまっている、
人生の旬である20代や、遊びたい盛りの子供~中高生であれば尚更でしょう。

遊びに行きたいし、おしゃれもしたいし
友達と話して盛り上がりたいし、恋人作ってスキンシップを取りたい。
そんな、ごく普通の彼らの楽しみが「悪」にされてしまっている。

オンラインでうまいこと乗り切っている人もいるでしょうが
全員が、すべての場面が、オンラインで代替しきれるわけではありませんし
機会損失は甚だしい。

対価のない無期限自粛

1~2週間遊ぶのを我慢してね、程度であれば、協力できたとしても
事実、もう既にこの状況が1年半続いていて、もはや終わる気配もない。
しかも、いつまでも我慢しても別に何か対価がもらえるわけでもない。

そうなれば、誰だって嫌になるでしょう。
自分も窮屈ですが、気の毒でなりません。

自分の努力と我慢が
どこかの蔓延で無駄になる

しかも、自分がいくら自粛生活をしていても
どこかの誰かが変異ウイルスを持ち込んだら、
どこかでクラスターが起きたら、また振り出しに戻る。

感染者が減って、解除されて
解除されたらまた感染者が増えるのなんて当たり前なのに
「大変だ!」と騒いでまた自粛を強いられる。

見知らぬ場所の尻拭いをさせられる日々

どこかの見知らぬところでクラスターが起きたら
ある日突然、飲食店の営業ができなくなる。

極論、日本で封じ込められたとしても、海外のどこかで拡大しているわけですし、
こんなのもう、永遠に終わらないのは目に見えていますよね…

本当は、誰も悪者じゃないのですが
どこかの誰かの感染のせいで、行動範囲が制約される。楽しみがなくなる。
外出や娯楽を責められる。行動も仕事も、コントロールできない。

こんなのいつまでもやってらんないですよね。

自分が「移す側」にならないために
ワクチンを打つという選択

「この人からなら感染しても仕方ない」
と思えるような、近しい人とだけ接していられるのが理想ですが
わたしはご隠居の富豪ではないので、そうもいきません。

それに、わたしは将来は地方に移住してお店を作ることが目標なので、
いくらWEB面談やネットが充実したとしても、
これからの可能性を拡げていくためには、どうやっても自分の足で現地を回って
人と会うことや、遠くに行くことが不可欠。

医療従事者だと言うのが気が引ける

勤務先のクリニックはコロナ診療はしていませんし、業務でも飛沫は扱わないので
勤務先のクリニックよりも、日常のスーパーや電車のほうがよほど怖いですが
やはり、出先で人と会うたびに「医療従事者」と名乗ることにはちょっと気が引けます。

実際に、別の仕事と掛け持ちしようとアルバイト面接に行った時も
「どのように対策していますか?どのような業務内容ですか?(濃厚接触していませんか)」と
感染源を絶対に持ち込むな、と言わんばかりに質問攻めされたこともありました。
(結局他の理由で辞退しましたが、会社の感染対策としては至極適切な問答だとは思います)

その都度、
「普段は医療従事者をしていますが、飛沫を扱う業務はしておらず、
パートタイムなので1日数人と接する程度で、スーパーや電車のほうがリスクを感じるくらいです」
と、委縮しながらいちいち説明して、許可をもらうのってぶっちゃけ面倒ですし
なにより、もし「大丈夫ですよ」と受け入れてもらえたとしても、
相手は1ミリも不安を抱えていないわけではありません。

人と接するうえで
パスポートの役割になりうる

飲食店をされている方であれば
「自分のお店で感染者を出してしまうかもしれない」ということも考えるでしょう。
感染者の少ない地方では尚更、仮に何かあれば、(医療従事者の)わたしを受け入れたという責任や噂も伴います。
そんな一抹の不安を相手に与えてしまうのも、申し訳ないじゃないですか。何もなかったとしても。

もちろん、ワクチンに絶対的な効果があるわけでもないし
ワクチンを接種しても、外出先で体に多少のウィルスが付着する可能性はゼロではありませんが
それでも、「ワクチンを接種しました」というのは、一つの安心材料であり「パスポート」になると思っています。

副業する以上は
人に移さない対策が必要

事実、勤務先のクリニックもバーも、業種的に感染リスクはゼロではありませんので
どちらも短時間で、もちろん手洗いなどしたうえである程度時間を置いての勤務ではありますが
Wワークでそのどちらも往来するのは、不安や(不安を与えてしまうという)後ろめたさも感じます。

一緒に働いてくださる人ももちろんですが、
バーのお客さんも、従業員が医療従事者だったら不安でしょうし
クリニックの患者さんも、バーで副業している人に施術してもらうのは怖いでしょう。

ですから、副業する以上は関わる人に迷惑をかける可能性を最低限にすべく
自分でできる対策はしておくのが責務だと感じています。

犯人探しするのではなく
誰もが感染リスクを持っていると思って接する

これって、Wワークしているわたしだけじゃなくて、
今目の前にいる人は、たとえ専業のフルタイム正社員だったとしても
そこに居て仕事をしている「だけ」の専属要員ではありません。

犯人探しが大好きな人は多いですが、
仕事をしている人も人間ですから、個人の楽しみはそれぞれあります。
その人の行動すべてを把握して禁止してコントロールするなんてできませんし
あなた自身もまた、そんなことをされたらたまったもんじゃありませんよね。

誰もがテレワークできるわけではありませんし、
ネットで完結する娯楽で全てが済むわけでもないし
関わる家族は選べません。

海外渡航しているかもしれないし、会食やカラオケしているかもしれないし
こっそり風俗に行っているかもしれない。
本人が意識せずとも、コロナ患者と1時間前にすれ違っているかもしれないし、
やむを得ず感染リスクの高い場所に出入りをしているかもしれない。
家族がコロナに罹患しているかもしれないし、家族が感染リスクを持っている可能性もあります。

そして、それは悪気があるものばかりではないし、
たった一人を責めてもきりがありません。

誰と接するか、どこに行くかも自己責任

だから、最終的に大切なのは、
そういう人がどこにいるかわからないという意識を持って自衛する、
そういう人を責めるのではなく、誰と接触するかを能動的に選択し
関わる人とや行く場所のリスクを理解して、その行動を選んだ自分自身にも責任を持つことだと思うのです。

結論:人に移さないために
ワクチン接種します

「(自分が)感染する」という視点だけじゃなくて
「(人に)移さない」ため、自分と関わる人を護るためにも、
ワクチンは打っておいた方が今後のためになるのかな、という結論に至りました。

わたしがワクチンを接種するのは、
自分がコロナにかからないようにするため、というよりは
社会のため、他人のためのエチケットとして受けるという意味合いの方が大きいです。

これは、社会のためとか良い人ぶりたいのではなくて、
今後自分が色んなところに行く際に、可能な限り障壁を少なくして行動範囲を狭めたくない
「自分は移す可能性の低い人」と証明するためというだけです。(あくまでゼロではない)

この記事はあくまで個人の考えであり
自分と同じ考えでない人はダメだとか主張するつもりもありませんし
誰かと議論するつもりは一切ありません。

判断に迷っている方の一つの材料として参考になれば幸いですが
わたしも正解はわかりませんし、正解はないような気もします。

ただ、個々人が後ろめたさや窮屈さを感じることなく、
今より暮らしやすくなればなぁと、ただそれだけを思うのでした。

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